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歯科衛生士の志望動機の書き方

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就職活動をする上で、重要なのが志望動機。どうしてその歯科医院に入りたいのか、自分がどのように医院にとって役に立つ存在なのかなど、希望する歯科医院に自分をアピールする、大事なポイントです。志望動機の内容は、新卒か経験者か、またはブランクがあるのかどうかによっても変わってきます。

今回は歯科衛生士の志望動機の書き方について、キャリア別にポイントと志望動機の例を紹介していきます。これから就職活動を控えている歯科衛生士さんは、採用されやすい志望動機の書き方のポイントとして、ぜひ参考にしてください。

志望動機とは

そもそも志望動機とは、どのようなものでしょうか。志望動機とは、志望の歯科医院に「なぜ、数ある歯科医院の中から、他院ではなく当院を選んで応募してきたのか」ということをアピールするためのものです。複数の歯科医院に応募する場合、志望動機を使い回す人がいますが、それはやめましょう。

どの歯科医院でも当てはまるような抽象的な志望動機になってしまい、アピール力に欠けてしまいます。面倒であっても、志望する歯科医院一つ一つに向けた志望動機を作成した方が、結果として採用される確率が高くなります。

新卒歯科衛生士の志望動機

新卒歯科衛生士の志望動機のポイント1:歯科医院の特徴をとらえる

新卒の歯科衛生士の場合、どのような点に気を付けて志望動機を作成すればいいのでしょうか。まず、大前提として新卒の歯科衛生士は経験がありません。経験者であれば、今までの実績や経験にもとづく志望動機が作成できますが、新卒の場合はそれができません。新卒の歯科衛生士の志望動機としてまず抑えておきたいのが、「志望する歯科医院の特徴をとらえる」ことです。

志望動機を書く前には必ず、その歯科医院の診療方針や特徴、医院長の歯科に対する思いなどを確認しましょう。歯科医院のホームページを見れば、載っている情報がほとんどです。院内見学の制度がある歯科医院であれば、見学をさせてもらって直接その職場を見てみるのもおすすめ。より具体的な志望動機が書けるようになります。

志望動機の中に診療方針や、医院長の歯科に対する思いなど、具体的なフレーズが入っていると、「ちゃんと当院のことを調べている」「当院に対する志望度が高い」など、先方に好印象を与えられるのです。こういった企業研究は、面接の場でも使える知識。必ず志望する歯科医院の情報を得てから、志望動機を作成するようにしましょう。

新卒歯科衛生士の志望動機のポイント2:キャリアプランを明確にする

新卒歯科衛生士の志望動機において、企業研究と同じように重要なのが、「キャリアプランを明確にすること」です。
キャリアプランとは、「自分は歯科衛生士として、何をしていきたいのか」「歯科衛生士としてどんな働き方をしていきたいのか」など、今後の歯科衛生士としての働き方を表すものです。

ずっと現場に携わって技術を磨いていきたいのか、キャリアアップをして指導側として、後任を育てていきたいのかによっても、目標は変わってきます。明確なキャリアプランを示すことにより、志望の歯科医院に自分の仕事に対する熱意や意欲をアピールできます。

また長いスパンでの目標を持っているということは、長く仕事を続けていきたいということも伝えられます。歯科医院に限らず、雇う側は長く働いてくれる人を採用したいもの。すでに説明した「歯科医院の特徴をとらえる」ことと合わせて、志望動機を作成すると、より具体的かつ意欲が伝わりやすいものになるでしょう。

新卒歯科衛生士の志望動機のポイント3:自己PRをする

志望動機の中で、忘れてはいけないのが自己PRです。自己PRは志望する歯科医院において「自分はどう活躍できるか」「自分を採用するとどんなメリットがあるか」など、歯科医院側に自分と働くイメージを持たせるためのものです。
しかし新卒の歯科衛生士は経験がないため、技術面のアピールができません。

新卒の歯科衛生士の場合は、実習や学校で学んだことや、学校外の活動(サークル・アルバイトなど)で学んだことをアピールしましょう。部活でアピールできるエピソードがある人は、それを使用してもOK。「アルバイトでの○○な経験が、歯科衛生士として○○という風に生かせる」など、あくまで歯科衛生士としてPRできるポイントを探していきましょう。

新卒歯科衛生士の志望動機例

では、実際に新卒の歯科衛生士の志望動機例を見てみましょう。

新卒歯科衛生士の志望動機例1

「私が貴院を志望したのは、患者様ひとりひとりに寄り添う、治療方針や対応の仕方です。見学させていただいた際の歯科衛生士さんの患者様に対する丁寧な対応がとても印象的でした。歯科衛生士としての技術の向上ももちろんですが、貴院の一員として、治療に対して不安を抱えている患者様に寄り添えるような、思いやりのある歯科衛生士を目指したいと思っています。」

まず、志望する歯科医院の特徴をしっかりと伝えているのが好印象。可能であれば、院内見学をさせてもらうと、より具体的な特徴を伝えられるのでおすすめです。また、自分が「歯科衛生士としてどうありたいか」ということもしっかりと抑えられているのが、ポイント。

技術面だけでなく、患者さんに対するホスピタリティについても向上意欲を見せているのが好印象ですね。例にとらわれず、志望する歯科医院のいいと思った点や、そこで自分がどうなりたいかという思いを具体的に伝えましょう。

新卒歯科衛生士の志望動機例2

「私が貴院を志望したのは、スキルアップのための研修が多く、歯科衛生士として自己研鑽ができると思ったからです。歯周病の治療に興味があり、将来的には認定資格の取得も視野に入れています。そのため、歯周病治療に力を入れている貴院で成長したいと思いました。こちらでは勉強会も定期的に行っていると聞きました。勉強会にも積極的に参加し、スキルアップをしていきたいと思います。」

「研修制度の充実」と「歯周病治療」という歯科医院の特徴をよくとらえている志望動機です。「認定資格」を取っていきたいという自分のキャリアプランも同時にアピールしつつ、「勉強会に参加したい」という積極性も伝えられています。スキルアップや、キャリアプランを軸にした良い志望動機といえるでしょう。

経験がある歯科衛生士の志望動機

経験がある歯科衛生士の志望動機のポイント1:スキルアップをアピール

経験のある歯科衛生士の場合は、今までの歯科衛生士としての経験をしっかりアピールしていきましょう。退職理由に触れる際も、「今までの経験を生かし、スキルアップを目指すための転職」であることを伝えれば、後ろ向きに捉えられません。

もちろん前職の悪口は厳禁。前職に不満がある退職であっても、「前職ではできなかった○○を貴院で実現したい」など、前向きな言い方に言い換えれば好印象です。

経験がある歯科衛生士の志望動機のポイント2:診療科目への興味をアピール

歯科衛生士としての経験を積んでいくうちに、興味のある診療科目が決まってくるでしょう。それを軸に志望動機を作成できるのも、経験のある歯科衛生士ならではです。予防歯科、矯正歯科、審美歯科、訪問歯科など診療科目はさまざま。

今まで経験のある診療科目を続けるのであれば、その経験をアピールすればいいいですし、新たな診療科目に挑戦する場合は、その診療科目に対する意気込みや、今までの経験がどう生かせるかを盛り込みましょう。

経験がある歯科衛生士の志望動機例1

では、実際に経験者の歯科衛生士の志望動機例を見てみましょう。

「私が貴院を志望したのは、外部研修への参加補助や、勉強会などスキルアップできる環境が整っていると感じたからです。前職でも自己研鑽のために勉強は続けていましたが、院内での勉強会や研修などが少なく、スキルアップに限界を感じていました。貴院では、そういった研修や勉強会を通して成長し、貴院の一員として活躍していきたいと思っています。」

「スキルアップをしたい」ということを全面にアピールできている志望動機です。転職理由も前向きなものであることを伝えつつ、今後どう働いていきたいかも明確。志望する歯科医院に、一緒に働くイメージを与えやすい志望動機といえるでしょう。

経験がある歯科衛生士の志望動機例2

診療科目ごとに適した志望動機例を見てみましょう。

予防歯科の場合

「貴院の患者様ひとりひとりに寄り添うための、担当制度に惹かれました。また患者様の生活スタイルに応じた予防法の指導など、きめ細かな対応も私が目指している歯科衛生士のスタイルです。虫歯を予防する、という歯科衛生士ならではのやりがいを感じて働いていきたいと思い、貴院での勤務を志望いたします。」

矯正歯科の場合

「私自身、歯科矯正を行った経験があります。その時の患者側の経験を生かして、患者様に寄り添った対応をしていきたいです。また、「歯科で患者様を笑顔に」という貴院の方針にとても惹かれ、ぜひ貴院で勤務したいと思っております。」

審美歯科の場合

「虫歯や歯周病予防だけでなく、患者様が明るく笑顔になれる美容としての歯科にとても興味を持っています。前職でもホワイトニングやデンタルエステの研修を受けていました。まだ実績は少ないですが、研修や勉強会に積極的に参加して、スキルアップをして、貴院でお役に立てるよう精進してまいりたいと思っております。」

訪問歯科の場合

「高齢の方の口腔ケアに興味があり、高齢の患者様が多い訪問歯科に興味を持っています。「外来と変わらない診療を在宅でも」という貴院の治療方針にも、とても共感を持ちました。患者様だけでなく、そのご家族からも信頼していただけるような歯科衛生士を目指してまいります。」

診療科目によって、アピールするポイントや、歯科医院の特徴は異なります。自分が、その診療科目で歯科衛生士としてどう活躍し、どう成長していきたいのかということを、具体的にアピールしていくようにしましょう。

初めての診療科目に挑戦する場合は、より綿密なリサーチが必要。院内見学をお願いしてみるのも一つです。

ブランクがある歯科衛生士の志望動機

結婚・出産などで社会人経験自体のブランクがある場合

結婚や出産によって、歯科衛生士としてのブランクがある場合、どういった志望動機がふさわしいのでしょうか。

まずはどうしてブランクが空いているのかを具体的に説明しましょう。曖昧にすると不信感を与えてしまいます。結婚や出産、子育てなどの理由はあまり深掘りされることもありません。

志望動機例

「出産と子育てで、5年ほど家庭に入っていました。子育てが少し落ち着いたので、復帰したいと考えています。子育てを通じて、予防歯科の重要性を実感し、今後は予防歯科の分野に携わっていきたいと考えています。ブランクはありますが、積極的に勉強して早く戦力になれるように頑張っていきたいです。」

ブランクの理由、今後のキャリアプランなどを具体的にアピールしていきましょう。またブランクが空いているからこそ、仕事に対する意欲は十分に伝えましょう。「すぐ辞めてしまうのでは」という印象を先方に与えてしまうと、採用率が下がる原因になります。

他職種で勤務していた場合

他業種で勤務し、歯科衛生士としてのブランクがある場合も、しっかりとブランク期間のことを説明しましょう。

その際に

  • なぜ他業種で働いたのか
  • なぜ歯科衛生士としてまた働こうと思ったのか

この2点も明確に伝えましょう。その際に他業種の悪口を言うのは控えましょう。先方に「嫌だったらまたすぐに辞めてしまうのでは」という印象を与えかねません。

志望動機例

「新卒から3年ほど歯科衛生士として働いていましたが、他の業種も経験してみたいと思い、2年ほどアパレルの仕事をしていました。同じ接客業として学ぶことは多く、前職で学んだ接客サービスのスキルを生かし、また歯科衛生士として働きたいと思っています。歯科衛生士としての経験は浅くブランクもありますが、技術面だけでなく、患者様に対する柔軟な対応力のある歯科衛生士を目指したいです。」

ブランク期間何をしていたのか、なぜ歯科衛生士として復帰したいのかを具体的に伝えましょう。職種は違っても、前職で学んだスキルを歯科衛生士としてどう生かせるかも積極的にアピールできるとなお好印象。歯科衛生士として長く働いていきたいという点も盛り込めれば、より先方に志望度の高さが伝わるでしょう。

まとめ

歯科衛生士の志望動機は、その時のキャリアによって異なります。新卒であれば、意欲や企業研究の成果をアピールすると好印象。経験者であれば、経験や今後のキャリアプランをアピールしましょう。ブランクがある場合は、ブランクの理由を明確にすることが重要。更に長く働きたいということも伝えられると、なお良いでしょう。

どのキャリアでも共通しているのは、「数ある求人の中からなぜ当院を選んだのか?」という問いに明確に答えられることです。いかに志望度が高く、自分が活躍できる人材なのかを志望動機を通じて積極的にアピールしていきましょう。

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